富山地方鉄道軌道線が南北に接続してから1年となる2021年3月21日(日)、新しく2つの停留所が開設され、市内電車と富山港線が終日無料となります。
(2021年3月15日11:15更新 図表の日付表記の誤りを訂正しました)
富山港線に新たに開設される停留所は、富山駅停留所〜インテック本社前停留所間の「オークスカナルパークホテル富山前」停留所(C26:おーくすかなるぱーくほてるとやままえ)および、インテック本社前停留所〜奥田中学校前駅間の「龍谷富山高校前(永楽町)」停留所(C28:りゅうこくとやまこうこうまえ<えいらくちょう>)の2つです(路線図は下図を参照)。
「オークスカナルパークホテル富山前」停留所は、富山駅北口から伸びるブールバール沿いにある「オークス・カナルパークホテル富山」正面の歩道に片面ホームが設けられます。岩瀬浜駅方面の電車のみ停車し、富山駅停留所方面の電車はすべて通過します。
「龍谷富山高校前(永楽町)」停留所は、八田橋と永楽町交差点の間に安全地帯と2面のホームが設けられます。龍谷富山高校や、富山県中小企業研修センターの最寄り停留所となります。
富山地鉄は、2つの新停留所の営業を開始する3月21日(日)の終日、軌道線の乗車料金を無料にすると発表しました。この日は始発から終電まで、市内電車全線と富山港線に無料で乗車できます(鉄道線およびフィーダーバスを除く)。
また同日、軌道線のダイヤ改正が実施されます。富山港線を除く市内電車において、始発電車の時刻が5〜30分程度繰り下げられます。また、すべての路線で終電時刻が5〜30分程度繰り上げられます。富山駅停留所発の終電は、南富山駅前停留所行が21分繰り上げ(改正後23:37発、以下同じ)、富山大学前停留所行が18分繰り上げ(23:07発)、環状線が29分繰り上げ(21:47発)、岩瀬浜駅行は5分の繰り上げ(23:25発)となります(時刻表は下表を参照)。
そのほか、環状線は現在、土休日の昼間時間帯に10分間隔で運転されていますが、ダイヤ改正後は平日と同じ15分間隔に見直されます。
富山市中心部の足として長年親しまれてきた富山地鉄の市内電車と、国鉄時代から続く富山港線をLRT化して受け継いだ「富山ライトレール」富山港線は、地平駅だったJR富山駅を境に南北に分断されていました。北陸新幹線の乗り入れを契機に富山駅が高架化されることになり、同時並行で軌道線の南北接続事業が進められました。
2020年3月21日、富山駅高架下に軌道線の新しい富山駅停留所が開設され、市内電車と富山港線の接続が実現しました。これに先立ち会社としての富山ライトレールは富山地鉄に吸収合併され、北端の岩瀬浜駅から、富山駅停留所を経由し市内電車3方向に直通運転しており、文字通りの一体運行が行われています。